「御城印」というものをご存知でしょうか。
最近、テレビや新聞などでも取り上げられることが増えているので、見たことがある方も多いかもしれません。
御城印とはお城への登城の記念証で、神社仏閣でいただける御朱印のお城版とイメージするとわかりやすいかと思います。
この記事では御城印とはどういうものか、歴史やデザイン、料金などについて紹介していきます。
御城印はお城に行った証明書・記念品
御城印は販売しているお城に行った証明書や記念品です。
上では神社仏閣でいただける御朱印のお城版と書きましたが、厳密には少し違います。
神社仏閣の御朱印では参拝した証や神様とのつながりができた証という意味がありますが、御城印にはそれほど深い意味はありません。
御城印を販売するお城が増えた現在は有料スタンプラリーのような意味が強く、お城巡りを楽しむためのものと考えるといいでしょう。
ちなみにお城の中にある神社でもらえるものは神社の御朱印で、御城印ではない場合が多いです。
お城で別に御城印をもらえる場合があるので注意して下さい。
御城印の歴史|約30年前から始まり今では300以上のお城が販売
御城印は御朱印ブームにあやかって始まったもの、というイメージがあるのではないでしょうか。
実は御城印は約30年前に松本城で 「天守登城記念朱印符」 として販売されたのが始まりで、現在のような御朱印ブームが始まるよりも前に最初の御城印が誕生しています。
近年、お城めぐりを始める人が増えたことや御朱印ブーム(やっぱり)などもあって、全国で御城印を販売するお城が広がっていきました。
期間限定販売のお城もありますが、現在では300以上のお城で御城印が販売中です。
御城印のデザイン|城名や城主の家紋などをあしらう
御城印のデザインは和紙に城名などの墨書き(揮毫)と城主の家紋などの朱印をあしらったものが一般的で、お城や地域にちなんだものとなっています。
統一したフォーマットありませんが、神社仏閣の影響を受けてか、ほとんどの御城印が同じ形です。
朱印は主な城主の家紋が使われていることが多く、城主が何度も変わったお城では家紋が複数使われていることもあります。
家紋の他には有名な城主の花押や地域にちなんだイラストが使用されているなど様々です。
墨書き(揮毫)されるのは城名がほとんどですが、城主の手紙や日記から名言が墨書きされることもあります。中には城主の書状や日記から文字を写し取ったものが印刷されることも。
その他、和紙も地域特産のものを使う、地域や地域にゆかりのある書家が墨書きするなど、細部までこだわった御城印が多くなっています。
御城印を集めるなら、デザインも良く見て、楽しむのがおすすめです。
御城印の料金|300円前後で販売
御城印の料金は300円前後で設定されているお城が多く、手軽に購入できる料金です。
調べた限り、高額な御城印でも500円ですし、イベントなどで記念品として無料配布されることもあります。
お城への登城記念やおみやげにちょうどいい価格というのも人気の理由かもしれません。
ちなみに御城印の収益は地域の文化財保護活動に充てられていることが多く、郡上八幡城や大垣城などが復興中の熊本城に売上を寄付しているお城もあります。
御城印の販売場所|券売場や観光協会など
では御城印はお城のどこで販売しているのでしょうか?
御城印の多くはお城の券売場や受付、売店、観光協会で販売されているところがほとんどです。
観光協会などお城とは別の場所で販売している場合は、お城とは違う営業時間で販売しています。
お城によっては天守に登った人限定で販売しているところもあるので、できるだけ時間に余裕を持って行くか先に御城印を買いに行くようにしましょう。
御城印の頒布方式|書き置きがほとんど
御城印の頒布方式(配り方)は
- 書き置き(印刷)
- 書き置き(直書き)
- 直書き
の3通りです。
ほとんどの御城印は1の書き置き(印刷)で、料金を支払うと印刷された御城印の紙を手渡されます。
神社仏閣の御朱印はその場で御朱印帳に直書きとなりますが、御城印ではほとんど直書きしてもらうことはありません。
1枚の紙で手渡されるので、保管するものがないと無くしたり、傷汚れの原因になります。
そうならないように御城印帳や手帳など、もらった御城印を保管するものを用意しましょう。
御城印集めに欠かせないのが御城印帳
ということで御城印を集める上で欠かせないのが「御城印帳」。
御朱印集めのための御朱印帳とほとんど同じです。
御朱印帳を転用しても問題ありません。
御城印帳は2つのタイプのものが販売されており、
- 白紙のページに御城印を貼り付ける台紙タイプ
- 御城印を入れるポケットが付いている収納ポケット付きタイプ
のどちらかです。
上でも紹介したように、御城印は1枚の書き置きの紙をいただきます。
その御城印をどう保管するかが違いになっています。
台紙タイプは神社仏閣の御朱印帳と同じ形で、もらった御城印を白紙のページに貼り付ける必要があります。
また台紙タイプは本のように1ページずつになっている綴じ込みのもの、蛇腹折りのものがあります。
収納ポケットタ付きイプはポケットに御城印を入れるだけ。
貼り付ける手間がかかりませんし、入場券やパンフレットと一緒に収めることができます。
オリジナル御城印帳を販売しているお城もあり、現地でしか買えないので、こだわる方はお城オリジナルがおすすめです。
まとめ|御城印でお城巡りを楽しもう!
以上、御城印とはどういうものかを紹介してきました。
御城印はスタンプラリーの面が強いですが、一つ一つこだわって作られているのでお城に行った記念やおみやげ、話の種にピッタリです。
国宝のお城や好きな武将にゆかりのあるお城の御城印を集めるなど、楽しみ方も様々。
ぜひお城に行った際には購入してみて下さい。
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